专利摘要:
本発明は、a)生理学的状態と関連する第1の生化学的プロセスを表す第1の生化学的マーカーを測定し、b) 生理学的状態と関連する第2の生化学的プロセスを表す第2の生化学的マーカーを測定し、c) (a)および(b)で得られた結果の比を計算し、d) (a)および(b)で得られた結果の二乗の和の平方根を計算し、e) (c)で計算された比を用いて生理学的状態の均衡を評価し、(d)で計算された平方根を用いて生理学的状態の全般的な力学を評価する、生理学的状態の均衡および全般的な力学をインビトロで評価するための方法に関する。
公开号:JP2011508228A
申请号:JP2010540032
申请日:2007-12-28
公开日:2011-03-10
发明作者:クドラチェク,シュテファン;ビーグルマイヤー,クリスチャン
申请人:エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲーF. Hoffmann−La Roche Aktiengesellschaft;
IPC主号:G01N33-53
专利说明:

[0001] 本発明は、生理学的状態の均衡および全般的な力学を評価する方法に関する。]
背景技術

[0002] 生理学的状態(physiological condition)は、しばしば、反対に作用するが均衡しているいくつかの異なる生化学プロセスを伴う。病的状態の下では、このような通常均衡している生理学的プロセスの力学および/または均衡はもはや示されない。したがって、生理学的状態の評価において、これらの種々の反対に作用する生化学プロセスとこの生理学的状態の相関を提供することが望ましい場合がある。このことは、生理学的状態と病的状態の評価、治療計画の効果のモニタリング、複雑な首尾一貫性の科学的な提示等において、個体の分類または群分けに特に有用であり得る。]
[0003] 反対に作用する生理学的プロセスに基づいており、かつ通常環境下で十分に均衡している生理学的状態の例は骨代謝である。骨リモデリングの力学形式は、2つの反対に作用するプロセスおよび均衡しているプロセス:骨形成および骨吸収によりもたらされる。これらのプロセスは、血漿、血清および尿中で測定され得る骨代謝回転の生化学マーカーによりかなりの程度まで反映される。骨マーカーの特徴およびそれらの臨床的使用は広く概説されている(Christenson, Clin Biochem 30 (1997), 573-593;Garnero & Delmas, Endocrinol Metab Clin North Am 27 (1998), 303-323;Delmas et al., Osteoporos Int 11 (別冊6) (2000), S2-17;Seibel, Endocrinol Metab Clin North Am 32 (2003), 83-113)、Seibel, J Endocrinol Invest 26 (2003), 464-471;Meier et al., Clin Endocr 63 (2005), 603-616)。臨床目的のために、骨形成マーカーと骨吸収マーカーが区別される。正常または遅い骨代謝回転を有する女性の骨重量の損失と比較して、閉経後の女性では、速い骨代謝回転は、しばしば有意に速い骨重量の損失と関連する。速い、正常、または遅い骨代謝回転のそれぞれは、通常、高い骨マーカーレベル、正常な骨マーカーレベル、または正常よりも低い骨マーカーレベルに対応する(Garnero et al., J Bone Miner Res 14 (1999), 1614-1621;Srivastava et al., Curr Med Res Opin 21 (2005), 1015-1026)。骨代謝回転マーカーの高い濃度は、低いレベルと比べて、臀部、脊椎および大腿頸部での骨損失の増加と関連した(Chesnut et al., Am J Med 102 (1997), 29-37、Bauer et al., J Bone Miner Res 14 (1999), 1404-1410;Iki et al., Osteoporos Int 17 (2006), 1086-1095;Lenora et al., Osteoporos Int 18 (2007), 1297-1305)。吸収マーカーおよび形成マーカーのレベルによる骨代謝回転が上昇した女性の分類は、むしろ4年以上安定なままであった。代謝回転の上昇は、骨減少症の女性の骨粗しょう症への進行であると予想され得る(Garnero et al., J Bone Min Res 18 (2003), 1789-1794;Iki et al., J Bone Miner Metab 25 (2007), 122-129)。]
[0004] 重要なことに、骨マーカーの上昇は、骨ミネラル濃度(BMD)に加えて、骨折に関する独立危険因子である(Garnero et al, J Bone Miner Res 11 (1996), 1531-1538;van Daele et al., Brit Med J 312 (1996), 482-483;Ross, J Clin Densitometry 2 (1999), 285-294;Garnero et al., J Bone Miner Res 15 (2000), 1526-1536;Chapurlat et al., Bone 27 (2000), 283-286;Hannon & Eastell, J Brit Menopaus Soc 9 (2003), 10-15;Bruyere et al., Maturitas 44 (2003), 259-265;Gerdhem et al., J Bone Mineral Res 19 (2004), 386-393;Meier et al., J Bone Miner Res 20 (2005), 579-587)。このことは特に吸収マーカーで観察された。骨折のリスクに形成マーカーの濃度を関連させると矛盾した所見が示された(Gerdhem et al. (2004), 上掲;Gundberg, Clin Lab Med 20 (2000), 489-501)。]
[0005] 骨マーカーに対する大きな関心は、個々の患者の骨粗しょう症に対する治療の効果のモニタリング中のBMD測定の不充分性から生じている(Stepan, J Endocrinol Invest 26 (2003), 458-463)。抗吸収医薬または同化作用医薬によるBMDの変化はかなり小さく、少なくとも治療の1〜2年後にやっと検出可能になる。しかし、臨床実施では、数ヶ月以内に治療効果を検出することが望ましい。骨マーカーによる早期のBMD応答の予測は、ホルモン補充療法およびビスホスホネートを用いた介入研究により明らかとなった(Chesnut et al. (1997), 上掲;(Garnero et al., J Clin Endocr Metab 79 (1994), 1693-1700;Christgau et al., Bone 26 (2000), 505-511;Greenspan et al., J Clin Endocr Metab 85 (2000), 3537-3540;Christiansen et al., Osteoporos Int 14 (2003), 609-613;Raisz et al., Osteoporos Int 11 (2000), 615-620)。I型コラーゲン由来の吸収マーカーは、抗吸収療法から遅くとも3〜6ヶ月以内に速い応答を示したが、形成マーカーでは少し遅れた濃度の減少が観察された(Garnero et al. (1994), 上掲;Christiansen et al. (2003), 上掲;Raisz et al. (2000), 上掲)。治療応答群では、両方のマーカー型は最終的に正常な閉経前の範囲に下がり、骨代謝回転の正常化を示した。骨形成マーカーと骨吸収マーカーの均衡の乱れは、Teripatide(登録商標)による同化作用治療計画においても観察された(Dobnig et al., J Clin Endocrinol Metab 90 (2005), 3970-3977)。]
[0006] 介入試験から、骨マーカーによる骨粗しょう症患者の治療のサーベイランスは早期応答群および非応答群の選択に有用であるという有力な証拠がある。しかし、骨マーカーデータの解釈は少し扱いにくい。マーカー濃度は、年齢および性別特定の参照範囲と関連させて、ならびにこれまでの医学報告と合わせて考慮される必要がある。バイオマーカーの数値での濃度結果の代わりに、骨折のリスクを推定する誘導因子である骨代謝回転の均衡および速度、骨代謝回転の力学ならびに予後を直接洞察することが好ましい。]
[0007] WO 96/12187には、疾患に関連することが知られているバイオマーカーのセットの濃度が測定され、バイオマーカー濃度のデジタル化された値が比較され、比較された値が訓練ニューラルネットワークに導入される診断方法が開示され、該方法では疾患が存在する場合にはニューラルネットワークの出力値は高い値に向かい、疾患が存在しない場合には出力値は低い値に向かう。]
[0008] WO 00/13024には、試料中の少なくとも1つの骨リモデリングの調節因子またはマーカーのレベルが測定または推定される、骨格障害を予測または診断する方法が示される。調節因子またはマーカーのレベルが、骨格障害の明確な症状を示すまで進行する可能性を示す範囲に該当するかどうかを決定するために、該レベルと標準が比較される。例えば、該方法は、骨吸収マーカーおよび骨形成マーカーを測定する工程、ならびに両マーカーの比を決定する工程を含み得る。]
[0009] WO 00/22437には、抗吸収療法後の個体の治療応答およびコンプライアンスを予測する方法が示され、該方法では抗吸収療法の開始時に骨マーカーのベースラインが測定され、抗吸収療法の第1の所定期間後に骨マーカーのレベルが測定され、抗吸収療法の第2の所定期間後に、ベースライン、およびベースラインまたは第1の所定期間いずれかの骨マーカーのレベルからの骨マーカーレベルの変化より、骨重量の応答の可能性が生成される。]
[0010] WO 01/22093には、被験体に副甲状腺ホルモンを投与した効果をモニタリングする方法が示され、該方法では骨形成の骨芽細胞プロセス、コラーゲン生合成の産物、コラーゲン分解産物またはそれらの組合せを示す酵素のレベルが測定され、測定されたレベルが副甲状腺ホルモンの投与の効果に相関させている。]
[0011] WO 02/096284には、数学関数を用いて、1つ以上のバイオマーカーのレベルと、骨疾患の特徴を規定する画像から所定の特徴を含む1つ以上の画像化デスクリプターに関する数値とを関連付けて試験値を得る骨疾患の診断方法が示されている。試験値と対照値を比較した場合、対照値と所定量異なる試験値は骨疾患を示す。数学関数は、除法、積、和、対数関数、指数関数またはそれらの組合せから選択され得る。]
[0012] WO 2004/059293には、症状の鑑別診断において状態の有無を同定するために選択した複数のマーカーの存在または量について試験試料を分析する、症状に基づいた診断方法が示されている。試験試料中のマーカーの存在または量は、状態の有無に相関される。]
[0013] WO 2007/092433には、骨粗しょう症、前骨粗しょう症または骨折が発生するリスクを所定レベルの予測可能性で評価する方法が示され、該方法では1つ以上の骨粗しょう症リスクマーカーが測定され、マーカーのレベルの臨床的に有意な変化が測定され、該変化により骨粗しょう症、前骨粗しょう症または骨折が発生するリスクの増加が示される。]
[0014] しかしながら、上記の方法のいずれも、生理学的状態の均衡および全般的な力学の両方を評価し得る方法の記載ではないことに注意のこと。]
[0015] Hamwiら(Clin. Chem. Lab. Med 39 (2001), 414-417)には、骨代謝回転の生化学マーカーに対するホルモン補充療法の効果が記載される。全般的な骨代謝回転は、骨生成マーカーおよび骨吸収マーカーのレベルの面積の積で表される。さらに、吸収/形成比が決定される。しかし、結果は予備的なものとみなされ、マーカー比の臨床的適合性および面積プロットはさらに試験される必要があることが示される。]
[0016] 本発明の主題は、
a)生理学的状態と関連する第1の生化学プロセスを表す第1の生化学マーカーを測定し、
b) 生理学的状態と関連する第2の生化学プロセスを表す第2の生化学マーカーを測定し、
c) (a)および(b)で得られた結果の比を計算し、
d) (a)および(b)で得られた結果の二乗の和の平方根を計算し、
e) (c)で計算された比を用いて生理学的状態の均衡を評価し、(d)で計算された平方根を使用して生理学的状態の全般的な力学を評価する、
インビトロで生理学的状態の均衡および全般的な力学を評価する方法である。]
[0017] 本発明の方法は、生理学的状態の均衡および全般的な力学の両方の評価に適している。用語「均衡(balance)」は、少なくとも2つの生化学プロセス、例えば相補的な生化学プロセスおよび/または反対に作用する生化学プロセスの結果としての生理学的状態の持続状態(status)のことをいう。該均衡は、生物プロセスの変化に依存して変動する均衡であり得る。本発明によると、生理学的状態の均衡は、第1の生化学マーカーおよび第2の生化学マーカーを測定する工程から得られた試験結果の比を計算して決定される。用語「全般的な力学(overall dynamics)」は、生理学的状態の持続状態の規模のことをいう。全般的な力学は、第1および第2の生化学マーカーを測定した結果の二乗の和の平方根を計算して決定される。]
[0018] 均衡と全般的な力学(規模)を合わせて判定することにより、生理学的状態の正確な評価が可能になる。]
[0019] 生理学的状態は、異なる生化学マーカーに関連し、かかるマーカーの測定により確認可能である少なくとも2つの生化学プロセス、例えば相補的な生化学プロセスおよび/または反対に作用する生化学プロセスの結果である状態のことである。生理学的状態の具体例は、例えば骨代謝、脂質/コレステロール代謝、頸動脈プラーク成長、子癇前症、男性化/テストステロンレベル、甲状腺機能、原発性アルドステロン症等である。]
[0020] 一態様において、生理学的状態は骨代謝である。骨代謝は、反対に作用する2つの生化学プロセス、すなわち骨形成と骨吸収の間の変動する均衡を伴う。したがって、本発明の好ましい態様において、第1の生化学マーカーは骨形成マーカーであり、第2の生化学マーカーは骨吸収マーカーである。好ましい骨形成マーカーは、例えば骨アルカリホスファターゼ、オステオカルシン(OC)およびその生理学的に生じる断片または二次修飾物、ならびにI型コラーゲンのアミノ末端ペプチド(P1NP)である。I型コラーゲンのN末端およびC末端プロペプチド(P1NPおよびP1CP)は、それぞれポリペプチド合成中またはその少し後に前駆体プロコラーゲンから切断されるので、骨形成マーカーであると見なされる。骨吸収マーカーの具体例は、CまたはN末端由来の架橋テロペプチドなどのI型コラーゲンの切断産物、例えばI型コラーゲンの架橋Nテロペプチ(NTX)、β-CrossLaps(登録商標)(Bonde, M., et al., Clin. Chem. 40 (1994) 2022-2025)としても公知であるI型コラーゲンの架橋Cテロペプチド(CTX)、元はシアノブロミド切断物に由来する断片のことをいうI型コラーゲンカルボキシ末端テロペプチド(ICTP)、または酒石酸耐性酸性ホスファターゼなどの非コラーゲンマーカーである。好ましくは、骨形成マーカーは、OCおよび/またはP1NPである。好ましくは、骨吸収マーカーはCTXである。]
[0021] 反対に作用する生化学プロセスに基づく生理学的状態のさらなる例は、脂質代謝に見られる。コレステロールレベルの測定は、虚血性心臓疾患のリスクに関連するので非常に重要である。しかし、コレステロール単独の絶対レベルは、将来の心臓リスクの評価に十分でないことがある。さらに、いわゆる善玉コレステロール(HDL、高比重リポタンパク)およびいわゆる悪玉コレステロール(LDL、低比重リポタンパク)の両方を個々に分析することが重要であり得る。これは、本発明の方法を使用する場合にさらに重要であり、脂質代謝により多くの洞察をもたらす。この方法において、第1の生化学プロセスを表す第1の生化学マーカーは、例えばLDLコレステロールレベル(心臓疾患の高リスクマーカーであり細胞へのコレステロールを担う)であり得、第2の生化学プロセスを表す第2の生化学マーカーは、HDLコレステロールレベル(心臓疾患の低リスクマーカーであり細胞からのコレステロールを担う)であり得る。したがって、第1の生化学マーカーはLDLコレステロールレベルであり得、第2の生化学マーカーはHDLコレステロールレベルであり得る(Jukema et al., Curr. Med. Res. Opin. 21 (2005), 1865-1874)。]
[0022] さらなる態様において、本発明は、頸動脈プラーク成長の生理学的状態に関する。頸動脈プラーク成長の評価において、いくつかのマーカー、またはプロインスリン:インスリン比もしくはインスリン:グルコース比などのマーカー比(Kronborg et al., Diabetologia (2007) 50:1607-1614)が有用であり得ることが公知である。本発明によると、炭水化物代謝のこれらのマーカー、つまりプロインスリンとインスリンまたはインスリンとグルコースの均衡および規模が理解され得る。]
[0023] 本発明の方法を適用し得るさらなる生理学的状態は、子癇前症である。子癇前症の均衡および全般的な力学の評価において、第1の生化学マーカーは胎盤成長因子であり得、第2のマーカーは胎盤成長因子のインヒビター、例えばFms様チロシンキナーゼ1(Thadhani et al., J. Clin. Endocrin. Metab. (2004) 89:770-775)または可溶性エンドグリン(Levine et al., New Engl. J. Med. (2006), 55:992-1005)であり得る。]
[0024] さらなる態様において、本発明は、生理学的状態としての男性化に関する。テストステロン状態の測定において、異なる方法により、個体の生物活性テストステロンの画分、例えば遊離テストステロンの測定もしくは計算、生物利用可能テストステロンの測定、または遊離アンドロゲン指標の使用に、異なる種類の洞察がもたらされる(Vermeulen et al, J. Clin. Endocrin. Metab. (1999), 3666-3672)。一態様において、本発明の生理学的対応物としての第1および第2の生化学マーカーとして、テストステロンの濃度および性ホルモン結合グロブリン(SHBG)の濃度を処理することにより、さらなる洞察を得ることができる。テストステロンは循環系中でSHBGと密に結合して輸送され、見かけ上非SHBG結合画分のみが生物活性の一因となる。相補的パラメーターであるテストステロンおよびSHBGの均衡と規模は一緒になって、主にアンドロゲン状態を規定する。]
[0025] 反対に作用する生化学プロセスに基づく生理学的状態のさらなる例は、甲状腺機能の評価に見られる。甲状腺機能の測定では、TSH(甲状腺刺激ホルモン)およびFT4(遊離T4)が、フィードバック制御される重要なパラメーターであり、好ましくは甲状腺機能低下または甲状腺機能亢進の除外または診断に使用される。本発明は、第1の生化学パラメーターとしてTSH、および第2の生化学パラメーターとしてFT4を使用して、個々の患者の治療ストラテジーの効果のモニタリングに適用され得る。]
[0026] さらなる態様において、本発明は、副甲状腺ホルモン(PTH)およびカルシウムイオン(Ca)の平衡の損傷によるカルシウムホメオスタシスの異常を特徴とする疾患である副甲状腺機能亢進症の診断に関する。診断は、上限参照範囲のPTHおよびCaのレベルが両方、同等に表示され得るという事実により混乱する場合がある(Bieglmayer et al., Clin. Chem. (2006), 52:112-1119)。代表的な参照群から、PTHおよびCaの濃度は、それぞれ、本発明により変形された第1および第2の生化学マーカーとしての機能を果たし得る。参照分布の外側の患者のデータは疾患を示し得る。]
[0027] 反対に作用する生化学プロセスに基づく生理学的状態のさらなる例は、原発性アルドステロン症である。原発性アルドステロン症の評価では、血漿アルドステロン濃度および血漿レニン活性が重要な生物マーカーであり、各々は対抗して起こる生物プロセスの1つの経路を反映する(Young, Endocrinol. (2003) 144: 2208-2213)。本発明の方法は、血漿アルドステロン濃度を第1の生化学マーカーとして、および血漿レニン活性を第2の生化学マーカーとしてそれぞれ使用して、原発性アルドステロン症の評価を補助し得る。]
[0028] 本発明の好ましい態様において、上記の工程(a)および(b)で得られた結果を、参照集団のメジアン値に正規化し、それぞれのメジアン値(MOM AおよびMOM B)の倍数で示す。(a)と(b)の分布の対象性に応じて、メジアンの代わりにそれぞれの平均値も正規化に適切であり得る。]
[0029] 工程(a)および(b)で得られた結果をベクトルの形で表示され得、ここで、ベクトルの傾き(c)は、第1と第2の生化学プロセスの均衡を示す。ベクトルの長さ(d)は、生理学的状態の全般的な力学または規模に相当する。好ましくは、ベクトルは、上述のMOM値に基づいた計算から誘導される。]
[0030] 本発明のさらに好ましい態様において、上述の工程(c)および(d)で得られた結果は、対数変換および任意に座標シフトに供される。]
[0031] 対数変換は、ベクトルの傾き(均衡を示す)およびベクトルの長さ(全般的な力学/代謝回転/規模の割合を示す)を用いて行われる。座標系のシフトにより、参照群の値分布の中心が考慮されたデータ表示が可能となる。この手順は以下の考えに基づく。]
[0032] 2つの相補的な生化学プロセス間の均衡が達成された場合、(c) A/B比=1でありMOM A=MOM Bである。したがって、対数変換によりlog(1)=0となろう。しかし、参照群について測定された実際の値に基づくと、平均log(c)は0とはわずかに異なり得ることに注意されたい。]
[0033] 明らかに、それぞれの参照集団のMOM AおよびMOM Bのメジアンレベルは1である。この場合、反対に作用するパラメーターの全般的な力学(d)は、(A2+B2)の平方根=20.5=1.41と計算される。したがって、対数変換は、log(1.41)=0.15となろう。しかし、実施では、参照群について測定された値に基づいて、実際の平均対数(d)は、理論値0.15とはわずかに異なり得ることに注意されたい。]
[0034] したがって、さらなる工程でlog(d)対log(c)をプロットするために、座標の原点に対してデータを中心に集める(center)様式で、座標系を負の値の平均log(c)および負の値の平均log(d)ずつシフトさせてもよい。]
[0035] 目的の特定患者群を選択することも可能である。一例として、閉経期の骨粗しょう症(または骨粗しょう症に進行するリスク)の評価において、全般的な力学および均衡について患者を三分位、四分位または五分位に分類し得る。一態様において、全般的な力学および形成と吸収の均衡の両方のカットオフを使用する。両方の選択されたカットオフレベルより高い範囲に当てはまる個体は、一方または両方のカットオフ値を超えない個体と比べて、骨粗しょう症が発生するリスクが高い。生理学的プロセスまたは状態の評価におけるある疑問のために、異なるカットオフレベルを組み合わせて診断的に関連のあるさらなる情報を得ることができることも考えられる。]
[0036] なおさらに好ましい態様において、本発明は、参照データからの信頼楕円、例えば、95%または97.5%信頼楕円の計算を含む。得られるプロットは、優位(dominance)Aまたは最高位(supremacy)Bのいずれかを、高増分または低増分いずれかとともに象徴する4つのフィールドからなる。これらのプロセスの程度は、楕円の焦点(縦座標の原点)からの距離によって表される。]
[0037] 重要なことには、本発明の方法は、治療、例えば、例えば骨粗鬆症の治療のための骨形成の増大が意図された治療に対する被検体、特にヒト被検体の応答の測定に特に適している。骨粗鬆症の治療は、例えば、ホルモン補充療法、ビスホスホネートの投与、副甲状腺ホルモンでの治療などを伴い得る。応答は、それぞれの生理学的状態の均衡および全般的な応答を、治療の開始前および治療過程で1回または数回測定することにより評価され得る。好ましくは、応答は、95%信頼楕円内のマーカープロットとして示される。]
[0038] 本発明の方法はまた、群特性を比較するのに適している。群は、異なる年齢範囲、閉経期状態、異なる疾患病期または疾患程度などの異なる属性を特徴とする個体群である。これらの群は、標準化のためには参照群の(a)および(b)のメジアンならびに座標シフトのためには平均log(c)およびlog(d)を使用することにより、参照群と比較して表示され得る。最後に、各群のデータは、信頼楕円の形態で可視化され得る。]
[0039] 他方において、標準化のための群特異的メジアンを使用することにより、異なる亜群(例えば、閉経前および閉経後女性)が主要な1つの群(女性)内に要約され得る。これにより、例えば、それぞれ(a)および(b)の絶対値ではなく、亜群特異的メジアンの何倍であるかがさらなる計算に使用されるため、マーカーの年齢特異的変動が補正される。]
[0040] さらに、本発明を以下の図および実施例によって、より詳細に説明する。]
図面の簡単な説明

[0041] 図1は、バイオマーカーの標準化測定値の計算を示す。図1Aは、正常Tスコアを有する閉経前女性における骨形成マーカーOCおよびP1NP(Y軸)ならびに骨吸収マーカーCTX(X軸)の非標準化測定値を含む図表である。マーカー濃度が異なることに注意。図1Bは、これらのバイオマーカーの標準化値の計算を示す。OC、P1NPおよびCTXの標準化値は、閉経前女性および閉経後女性のそれぞれのメジアン値に基づく。値は、メジアン値(OC-MOM、P1NP-MOMおよびCTX-MOM)の倍数として示す。標準化により、異なる濃度範囲の補償がもたらされる。MOM=1周辺のデータ濃度は明白である。
図2は、第1の生化学的マーカー(例えば、骨形成マーカー=F)および第2の生化学的マーカー(例えば、骨吸収マーカー=R)を測定することによる、生理学的状態の均衡および全般的な力学/大きさの評価の原理を示す。図2Aには、骨形成マーカー、例えばP1NPまたはOCの値を、好ましくは標準化MOM値としてY軸上に示す。骨吸収マーカー、例えばCTXの値を、好ましくは標準化値、例えばCTX-MOMとしてX軸上に示す。Y値は形成力(F)と定義され得、X値は吸収力(R)と定義され得る。RおよびFの異なる値に起因する異なるベクトルを示す。ベクトルの傾き(F/R、すなわち、吸収力に対する骨形成の比)は、両プロセス間の均衡、すなわち骨の形成と吸収間の均衡(図2Bに示す)を示す。おそらく、ベクトルの長さは、相補的な両プロセスの大きさを表す。形成マーカーFと吸収マーカーRのMOMの二乗の和の平方根から測定されるベクトルの長さ(図2Cに示す)は、全般的な力学、すなわち全般的な骨代謝回転速度に相当する。
図3は、対数変換および座標シフトの基礎となる原理を示す。図3Aに、閉経前女性における骨形成と代謝回転のMOM標準化均衡の頻度分布を示す(均等目盛)。図3Bは、座標シフト-0.17(理論値-0.15でなはい、上記の説明参照)を含む対数変換座標系での図3Aのヒストグラムを示す。計算は、本発明に記載の等式(c)および(d)を基にした。データを中心に集めるための「代謝回転」のシフトに注意のこと。
図4は、正常骨ミネラル密度を有する一組の健常女性における骨代謝の均衡および代謝回転を示す95%信頼楕円を用いた骨マーカープロットを示す。閉経前女性: 黒三角。閉経後女性: 白三角。プロットは、CTX-OC(図4A)およびCTX-P1NP(図4B)から計算される。それぞれのメジアンに対する標準化による閉経前および閉経後女性のデータの重複およびCTXおよびP1NP濃度から誘導されたデータの散乱の増大に注意のこと。グラフの左上のフィールドは、速い代謝回転とともに主要吸収、すなわち、最も望ましくない状態としての高速骨吸収を表す。
図5は、PTH-アナログForsteo(登録商標)を受けた2名の患者の治療モニタリングの骨マーカープロットを示す。ベースラインならびに1、6および12ヶ月において、CTXおよびOCを測定した(BLおよびm12参照)。マーカーの性質(behavior)によると、一方の患者は治療の恩恵を被るかもしれない。他方の患者は、1ヶ月以内に同様に代謝回転速度の増大を示したが、追跡期間中に過剰吸収に向かった。骨マーカーの増加または減少は濃度データから容易に理解可能であるが、形成と吸収間の均衡の変化の同時判断は、わかりにくい。本発明に関わる均衡対骨代謝速度のプロットは、このジレンマの解決に有用であり得る。
図6は、群特性の比較を示す。閉経前女性参照群(preMP)に対する閉経期女性(MP)の骨マーカープロットを示す。閉経前女性のCTX、OCおよびP1NPのメジアンを、閉経後女性A): CTXおよびOC、B): CTXおよびP1NPのデータの標準化に使用した。および閉経期群(MP)における代謝回転の加速へのシフト骨吸収の増大に注意のこと。]
[0042] 実施例
実施例1:材料および方法
599名の見かけ上健康な女性(年齢範囲25〜74歳)由来の血液試料を、モニタリング中の外来患者臨床環境において収集した。すべての女性は、中心二重エネルギーX線吸光光度分析法を受け、病歴および骨の健康に影響することが知られた活動に関する質問票に記入することが求められた(Kudlacek et al.,Eur J Clin Invest 33 (2003),332-339);Kudlacek et al.,Eur. J. Clin. Invest. 33 (2003),323-331)。血清試料を等分して保存し、-80℃で充分凍結させた。WHO基準によりTスコア<-2.5のため、14名の女性が骨粗鬆症であった。138名の個体は、Tスコア≦-1〜-2.5によりオステオペニアであるとした(Bone 27 (1994),585-590)。447名の女性は、第1〜4腰椎のTスコア>-1が見られたことによって正常BMDと予測した。]
[0043] 被検物β-CrossLaps (CTX)、オステオカルシン(OC)およびI型コラーゲンのN末端プロコラーゲン(P1NP)を、すべての試料においてElecsys 2010 Autoanalyzer (Roche Diagnostics、Germany)によって解析した。独自の参照範囲を作製するため、試料をT-スコア≧-1の基準に従って選択し、グルココルチコイドおよび正常実験データは使用しなかった(カルシウム<2.73μg/L、リン酸塩<1.6μg/L、アルカリホスファターゼ<120U/L、副甲状腺ホルモン<60ng/L、25-ヒドロキシ-ビタミンD>12μg/Lおよびクレアチニン<12mg/L)。]
[0044] 年齢、質問票ならびに卵胞刺激ホルモン(FSH)および17β-エストラジオール(E2)の濃度の解析を一致させて、本発明者らは、3つの亜群:閉経前女性(FSH<30U/L、E2>20ng/L;n=190)、閉経後女性(FSH>30U/L、E2<20ng/L;n=44)ならびに閉経周辺期女性およびホルモン補充療法(HRT)を受けている女性の群(FSH>30μU/L、E2>20ng/L;n=35)を規定した。]
[0045] 実施例2: 計算および結果
すべての計算および図表化は、パーソナルコンピュータ上でマイクロソフトエクセルによって行なった。信頼楕円の計算用のエクセルプログラミングの正確性の証明には、Windows 9.01のSASを使用した。]
[0046] 骨吸収マーカーおよび骨形成マーカーの濃度の変換手順は一例によって、すなわち正常Tスコアを有する見かけ上健康な女性のコホートによって説明する。]
[0047] 2.1 骨マーカー値の基本的特徴および分布
骨吸収をCTXによってモニターし、P1NPおよびOCは、骨形成を表すとみなした。190名の閉経前女性、44名の閉経後女性および35名のHRT下の女性の5%、50%および95%濃度値ならびにメジアンを表1に示す。]
[0048] 表1:解析したマーカーの5/95-パーセンタイル
女性の骨吸収のマーカー(CTX、ng/ml)ならびに2つの骨形成のマーカー(OCおよび総P1NP、それぞれng/ml)のパーセンタイル(5%/50%/95%)を示す。それぞれのMOMを、絶対値に対するパーセンタイルの下に並べて括弧で示す。]
[0049] ]
[0050] 2.5および97.5パーセンタイルをそれぞれ表2に示す。]
[0051] 2.2 MOM(メジアンの何倍であるか(multiple of median))の計算
個々のマーカー濃度をメジアンの何倍であるか(MOM)として示す(1)。]
[0052] MOMは、一群の観察値の中央レベルからの1つの観察値の隔たりを表す。したがって、MOMは、骨マーカーの異なる濃度スケールを平均化する(図1)。さらに、閉経周辺期および閉経後女性の亜群は、データをそれぞれのメジアンで割算することによって適応させ得る。]
[0053] 2.3 形成マーカーおよび吸収マーカーのMOMの組合せによる均衡および骨代謝回転速度の評価
マーカーのMOMは、骨に対して影響を及ぼし、図2の例によって示されるようなベクトルをもたらす形成「力」および吸収「力」を表す代用物として使用される。ベクトルの傾きは、形成力と吸収力間の均衡(比)を表す(2):
均衡(ベクトルの傾き)=MOM形成(P1NP)/MOM吸収(CTX) (2)]
[0054] 形成力と吸収力が等しいと、傾きは1になる。形成のMOMが優位である場合、傾きは>1である。傾き<1は優勢な吸収により生じる。]
[0055] 低MOMは「サイレント」な骨を表すが、高マーカーレベル(MOM>>1)は、一般的に速い骨代謝回転を表すと解釈される(Garnero et al. (1999)、上記;Srivastava et al. (2005)、上記)。したがって、ベクトルの長さは骨代謝回転速度を表す。これは、ピタゴラスの定理(sentence)に従って計算される(3):]
[0056] 2.4デカルト座標の対数変換およびシフト
ヒストグラムより、計算された均衡および代謝回転速度は、左寄りに非対称のようである(図3A、3B)。対数変換により、結果の分布は、より対称的になった。MOMP1NP=1およびMOMCTX=1と仮定すると(両方の値がそれぞれ、形成マーカーおよび吸収マーカー中央レベルに等しい)、等式(2)からlog(1/1)=0および等式(3)からlog(ルート(1+1))=0.15が得られる。参照女性の本発明者らの例では、log(均衡)の平均は、OC-CTXおよびP1NP-CTXで、それぞれ0.01および0.02であった。log(速度)は、OC-CTX およびP1NP-CTXで0.17および0.18であった。したがって、実際の数値は理論値に近い。log(均衡)値およびlog(速度)値のそれぞれからこれらの平均レベルを差し引くことにより、座標のシフトが得られる(4)。したがって、データの中央は原点(x=0、y=0)に等しい。
x=log(均衡)i − 平均(log(均衡))1〜n
y=log(速度)i − 平均(log(速度)) 1〜n (4)]
[0057] 2.5 95%信頼楕円による参照群データの表示
95%信頼楕円の計算を以下に記載する。]
[0058] 信頼楕円の計算のための等式を、Landtwing. Airborne Laser Scanning. Diploma Thesis、Swiss Federal Institute of Technology Zurich (2005)、p. 24-26;Schwarze et al. ArcView-extension VISAR-Visualisierung von Aktionsraumen. Progress Report Traffic and Spatial Planning 95、Institute for Traffic Planning and Transportation Research、Swiss Federal Institute of Technology Zurich (2001)、p. 6-7から適応させた。]
[0059] 1.)略号のリスト:
Sxx、Syy、Sxy、Syx共分散
X 平均x:均衡、(1)、(2)および(4)から計算
Y 平均y:代謝回転速度、(1)、(3)および(4)から計算
nペアの観察値の数
f σ(95%信頼ではf=2.5)
α楕円の長軸
β 楕円短軸
A 均衡(x)対速度(y)の回帰直線の傾き
w放射(不明瞭)
W 明確な放射(radiant)、長軸αの角度を表す
Ei 楕円の点間構成(construction point to point)のための放射(0°から360°まで10°ごと)]
[0060] 2.)共分散のマトリックスおよび定義:]
[0061] 3.) 95%信頼楕円の計算のための等式]
[0062] 等式[f]の結果は不明瞭であり、逆正接関数の放射のサイン(sign)と大きさによると、異なる角度が可能である。Aおよびwのサインを試験することにより、等式[g]:
W = (アンド(0A;0w)の場合;π/2 + w)の場合;w))) [g]
によって明確な放射Wが得られる。]
[0063] 4.)楕円の点間構成:
軸αおよびβを有する楕円は、放射Ei(i= 0°から360°まで10°ごと)を使用し、xi'およびyi'の計算によって点間で構成される。]
[0064] この楕円の中心は原点(0/0)であり、その長軸の角度はゼロである。明確な放射WならびにXおよびYによる中心のシフトは、W、XおよびYによる座標変換によって考慮される:]
[0065] これは、逆正接関数の適切な解を選択するための論理テストである共分散-データマトリックスに基づいており、点間構成によって構成される。SASProgramにより同一の楕円が得られた(表示せず)。]
[0066] 2.6 4フィールド骨マーカープロット
骨形成マーカーと吸収マーカーの合わせた濃度から得られた均衡および骨代謝回転速度の対数をプロットした。また、95%信頼楕円も示す(図4A、4B)。グラフの左上のフィールドは速い代謝回転を伴う主要吸収、すなわち、最も望ましくない状態としての高速骨吸収を表す。左下フィールドは低速吸収を表す。右側部分は、右下フィールドが低速形成に相当し、右上フィールドが高速骨形成を表すため、好ましい状況を表す。予想通り、OC-CTXまたはP1NP-CTXのいずれであるかに基づいて信頼楕円にわずかな違いがある。]
[0067] 表3: 特徴の分布
特徴「高速吸収」(FR)、「高速形成」(FF)、「低速形成」(SF)、「低速吸収」(SR)の分布は、プロットの4つのフィールドに関連していた。]
[0068] 上記のデータから明白なように、女性のほぼ1/3が、それぞれ左上または右下フィールドのいずれかに割り当てられ、約1/6が、それぞれ右上および左下フィールドに割り当てられた。]
[0069] 1年以内にForsteo(登録商標)で治療された2名の閉経期女性の追跡による骨形成マーカーおよび吸収マーカーの濃度を表4に示す。両方の女性において、CTXおよびOCは、半年までベースラインから増加した。これらのデータを、参照群で記載したのと全く同じようにして変換した。Forsteo(登録商標)は、両方の女性において少なくとも1ヶ月以内に骨代謝回転を増大させた。マーカーによれば、患者番号50は、1年間の治療後、主要骨吸収から骨形成へのシフトによる恩恵を得たかもしれない。患者番号40では、骨吸収の加速の結果による欠陥(flop)が観察された(図5)。]
[0070] 表4:患者の特徴
CTX(参照範囲0.09〜0.44ng/ml)およびOC (参照範囲: 14〜46ng/ml)を、ベースラインならびにforsteo(登録商標)での治療中の1、6および12で測定した(BL、1m、6m、12m)。Tスコアはベースライン(BL)および12ヶ月で測定した。]
実施例

[0071] 異なる型の評価を図6に示す。閉経前女性のメジアンのみをMOM標準化に使用した。閉経前女性群、閉経周辺期女性群および閉経後女性群は、異なる信頼楕円で示され、群特性に境界が定められる。閉経期女性における骨吸収の加速が、左上フィールドの方への楕円のシフトによって視覚化される。閉経周辺期女性(ホルモン補充下の女性を含む)の楕円は、閉経前女性のものと類似していた。反対に作用するが均衡している生理学的プロセスの代表例である骨代謝の基本的特徴ならびに異常は、本明細書において上記の方法を適用することにより、容易に発見され得る。骨粗鬆症の評価では、必要に応じて異なるカットオフが選択され得る。力学増大および均衡障害(吸収増大)の両方を示す個体群は、おそらく、さらなる調査および/または抗骨粗鬆症治療の必要がある。]
权利要求:

請求項1
a)生理学的状態と関連する第1の生化学的プロセスを表す第1の生化学的マーカーを測定し、b) 生理学的状態と関連する第2の生化学的プロセスを表す第2の生化学的マーカーを測定し、c) (a)および(b)で得られた結果の比を計算し、d) (a)および(b)で得られた結果の二乗の和の平方根を計算し、e) (c)で計算された比を用いて生理学的状態の均衡を評価し、(d)で計算された平方根を用いて生理学的状態の全般的な力学を評価する、生理学的状態の均衡および全般的な力学をインビトロで評価するための方法。
請求項2
前記生理学的状態が、骨代謝、コレステロール代謝、頚動脈斑増殖、子癇前症、男性化/テストステロンレベル、甲状腺機能、および原発性アルドステロン症からなる群より選択される、請求項1記載の方法。
請求項3
前記生理学的状態が骨代謝である、請求項1記載の方法。
請求項4
前記第1の生化学的マーカーが骨形成のマーカーである、請求項3記載の方法。
請求項5
前記骨形成のマーカーが、骨アルカリホスファターゼ、オステオカルシン(OC)、およびP1NPからなる群より選択される、請求項4記載の方法。
請求項6
前記第2のマーカーが骨吸収のマーカーである、請求項3記載の方法。
請求項7
前記骨吸収のマーカーが、NTX、CTXまたはICTPなどのI型コラーゲンの架橋テロペプチド、および酒石酸抵抗性酸性ホスファターゼからなる群より選択される、請求項6記載の方法。
請求項8
工程(a)および(b)で得られた結果を対照群の平均値に対して標準化し、前記平均の倍数で示す、請求項1記載の方法。
請求項9
工程(a)および(b)で得られた結果を対数変換および任意に座標シフトに供する、請求項1〜8いずれか記載の方法。
請求項10
工程(a)および(b)で得られた結果を信頼楕円の計算に使用する、請求項1〜9いずれか記載の方法。
請求項11
治療に対する被検体の応答を測定するための請求項1〜10いずれか記載の方法。
請求項12
被検体の群特性を比較するための請求項1〜10いずれか記載の方法。
請求項13
被検体がヒト被検体である、請求項11または12記載の方法。
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公开号 | 公开日
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EP2225559A1|2010-09-08|
WO2009083020A1|2009-07-09|
EP2225559B8|2016-12-21|
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